キリギリス
特徴
日本では鳴く虫の代表のひとつとしてその名がよく知られています。かつてキリギリスの和名で知られたものは東北地方から九州地方まで分布しますが、2000年代以降、それらは少なくともヒガシキリギリス(青森県〜岡山県)とニシキリギリス(近畿地方〜九州地方)の2種に分けるべきだと考えられています。更に細かく分けられる可能性もありますが未だ結論は出ていません。
成虫の頭〜翅端までの長さはヒガシキリギリスがオス25.5 – 36.0mm、メス24.5 – 37.0、ニシキリギリスがオス29.0 – 37.0mm、メス30.0 – 39.5mmで、メスの方がやや大きい傾向があります。
緑色を基調とする緑色型と、褐色を基調とする褐色型があります。
翅の長さも個体群によって長短の変異があります。一般にヒガシキリギリスでは翅が短く側面に黒斑が多く、ニシキリギリスでは翅が長く黒斑は1列程度か、あるいは全くありません。ともに触角は長く、前脚には脚の直径より長い棘が列生しています。オスは前翅に発音器をもち、メスは腹端に長い産卵器をもっています。
成虫の頭から翅端までの長さはおよそ24 – 40mmほどで、生育環境により緑色の個体と褐色の個体が生じます。若齢幼虫は全身が緑色で頭部が大きい。
バッタとの違い
・からだが短くて体高が高く、脚と触角が長い。成虫の翅の形は種類やオスメスでちがいます。
・音の受容体(耳)が前脚の中ほどにあります。バッタは胸と腹の間にあります。
・メスの尾部には刀のような産卵管が発達します。
・前の2対の脚にはたくさんのトゲがあり、雑食性です。