アブラムシの生態

アブラムシ

生息地

世界各地

特徴

植物の上でほとんど移動せず、集団で維管束に口針を突き刺して師管液を吸って生活する、小型で弱々しい昆虫と言われます。アリと共生し、分泌物を与えるかわりに天敵から守ってもらう習性や、単為生殖によっても増え真社会性を持つことなどから、生態や進化の研究のモデル昆虫ともなっています。

植物の師管液を吸います。体は太く短くて軟らかく、他のヨコバイ亜目の昆虫のように飛んだり跳躍したりすることはありません。膜状の小さな翅を持つ個体はふわりふわりと飛ぶ事ができますが、ごく限られた時期に出現するだけで、それ以外の期間は翅を持たず宿主植物上でじっと汁を吸っています。

春から夏にかけてはX染色体を2本持つ雌が卵胎生単為生殖により、自分と全く同じ、しかも既に胎内に子を宿している雌を産みます。これにより短期間で爆発的にその数を増やし、宿主上に大きなコロニーを形成します。秋から冬にかけてはX0型、つまりX染色体の一本欠けた雄が発生し、卵生有性生殖を行います。卵は寒い冬を越し、暖かくなってから孵化します。このとき生まれるのは全て雌です。南方系の種には広域移動を行うものも知られ、主に4月から6月に東南アジア方面から気流に乗って飛来し野菜・果樹新芽の茎上や葉の表面・裏面に現れ始め、9月から11月には野菜・果樹から移動し、その後、越冬せずに死滅します。

アブラムシは外殻が柔らかく、集団で生活しているので、これを捕食する動物は数多い。特に代表的な天敵は、ナナホシテントウ、ナミテントウなどのテントウムシ類と、クサカゲロウ、ヒラタアブの幼虫です。

自身の防御力が弱いアブラムシ類には、アリに外敵から守ってもらう種があり、これがアブラムシがアリマキと呼ばれる所以になっています。食物である師管液には大量の糖分が含まれ、甘露と呼ばれる肛門からの排泄物には余剰な糖分が多く含まれるため、アリ達はこの甘露を求めて集まってきます。中には、はっきりとアリとの共生関係を持ち、アリに守られて暮らすものもあります。また、アブラムシの中には1齢幼虫と2齢幼虫の一部が兵隊アブラムシに分化して積極的に外敵に攻撃する真社会性のものもいます。この幼虫は成長せずに死にます。虫えいを形成するものでは、排出された甘露を幼虫が虫えい外に押しだして「掃除」を行うなどの社会性が見られます。

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