カマキリの生態

カマキリ

生息地

世界各地

特徴

全世界で2,000種前後といわれますが、研究者により1,800-4,000種の開きがあります。特に熱帯、亜熱帯地方に種類数が多いです。体は前後に細長い。6本の脚のうち、前脚(前肢)は先端を除く大半が鎌状(亜鋏状)に変化し、多数の棘があります。頭部は逆三角形で、2つの複眼と大顎が発達しています。前胸は長く、頭部と前胸の境目は柔らかいため、頭部だけを広角に動かすことができます。触角は毛髪状で細長く、中脚と後脚も細長い。

成虫には細長い前翅と扇形に広がる後翅がありますが、多くのカマキリは飛行が苦手で、短距離を直線的に飛ぶのが精一杯です。翅を扇状に広げて威嚇に使うことが多い。地上性のカマキリには翅が退化したものもいて、これらは飛ぶことができません。また、雄は身体が細身で体重が軽く、飛翔性が高くてよく飛んで移動しますが、雌は雄よりも太目で身体が頑強で重いために雄のような飛翔行動をすることはなく、翅はもっぱら威嚇のために使用されます。なお、カマキリの体腔内に寄生する寄生虫としてハリガネムシが知られます。充分成長したハリガネムシは寄生主を水辺へと誘導し、水を感知すると産卵のためにカマキリの体内から脱出します。そのため、カマキリの成虫を水で濡らすとハリガネムシが体をくねらせて姿を現すことがあります。ハリガネムシが脱出したカマキリは急激に衰弱し、死ぬこともあります。平地に棲むオオカマキリにはあまり見られませんが、山間地に棲むハラビロカマキリの成虫にはハリガネムシの寄生がよく見られます。

カマキリの生態

カマキリは、卵 – 幼虫 – 成虫という不完全変態を行うグループです。

メスは交尾後に多数の卵を比較的大きな卵鞘(らんしょう)の中に産み付けます。卵鞘は卵と同時に分泌される粘液が泡立って形成されています。大きさや形は種によって決まっています。1つの卵鞘には数百個前後の卵が含まれ、1頭のメスが生涯に数個程度の卵鞘を産む種が多い。卵は卵鞘内で多数の気泡に包まれ、外部からの衝撃や暑さ寒さから守られます。卵鞘は「螵蛸」(おおじがふぐり)という別名を持ち、これは「老人の睾丸」の意味です。卵から孵化した幼虫は薄い皮をかぶった前幼虫(ぜんようちゅう)という形態で、脚や触角は全て薄皮の内側にたたまれています。前幼虫は体をくねらせながら卵鞘の外へ現れますが、外に出ると同時に薄皮を脱ぎ捨てる最初の脱皮を行います。

前幼虫からの脱皮を終えた幼虫は、体長数mm程度しかないことと翅がないことを除けば成虫とよく似た形態をしています。一令幼虫はまずタカラダニトビムシアブラムシなど手近な小動物を捕食しますが、この段階ではアリも恐ろしい天敵の一つです。体が大きくなるとショウジョウバエなどを捕食できるようになり、天敵だったアリも逆に獲物の一つとなります。このようにして、ひとつの卵鞘から孵化した数百匹の幼虫も、成虫になれるのはわずか数匹のみです。種類や環境にもよりますが、幼虫は1日1匹の割合で獲物を捕食し、成虫になるまでに数回の脱皮を行う。充分に成長した幼虫は羽化して成虫となります。成虫の寿命は数か月ほどですが、この間にも獲物を捕食して卵巣など体組織の成熟を図ります。

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